人材採用という天職と出会うまで

今でこそ採用担当としてやりがいと誇りを持って仕事に取り組んでいますが、僕自身の就活はしくじり感満載でした。最初の就職は「とにかく働かねば」という思いだけで決めたIT広告の営業職。入ってみると、ノルマ達成に向けて朝から晩まで働き詰めで、同僚との関係は良好だったものの、上との関係性は最悪で、半年間で心が折れました。きっぱり退職して、2度目の就活で出会ったのが当社。入社の決め手は人間関係でした。社長面接のとき、なぜかいろんな社員が入ってきて、社長と話をするんです。その会話がなんともざっくばらんで…。社長という立場の人を社員がこんなにいじれるんだと。最初の就職で痛い目に遭っていた僕にはものすごく新鮮でした。

入社後、8年間はシステム部に在籍。業務用システム、個人向けシステムなど様々なプロジェクトを経験しましたが、正直、人に語れる何かを成し遂げたかというとそうでもなく、自分の天職とは思えませんでした。そんな中でも、痛切に感じていたのは、システム開発の仕事はチームワークが重要だということ。ならば、会社にとって仲間探しは重要な戦略だなと。もともと人に興味があることもあって、人材採用の仕事ができれば面白いだろうなと思うようになりました。

採用活動の常識を覆す手法へのチャレンジ

自ら手を挙げて採用担当になったのは、入社9年目。多くの学生たちに会うようになってまず感じたのは、学生があまりにも社会人を パーフェクトヒューマン だと思いすぎだということでした。もちろん、学生時代から夢があって実現してきた社会人もいるとは思いますが、僕も全然優秀ではないし、8割くらいの人はあまり誇れない学生生活やしくじった過去もあって、社会人になっていると思うんです。

そう考えたとき閃きました。一般的な採用活動のあり方は、キラキラした先輩社員に成功談や夢を語らせて、学生に憧れを持ってもらうというものですが、それだと社員、そして会社と学生の距離は開いていくばかりです。逆に失敗談を見せていく方が、学生との距離が近づくのではないかと。そこで、失敗談に特化し、それまでとは全く異なる新しい手法を導入した採用活動をスタートさせました。

守りたい想いがあると、人は強くなれる

もちろん最初、社内では、僕が考えた採用手法を疑問視する声もかなりありました。客観的に見て非効率ではないかと。僕としても、「必ず成功する」という客観的データを持っているわけではありません。しかし、「こうすれば必ず学生の心に響き、当社に来てくれるはずだ」という強い想い、つまり自分の中の正義がありました。この想いを必死に守ろうとすると、不思議と力が湧いてきて、必死で知恵も使うし、工夫もしたくなるんですね。やがて努力が功を奏して、会社説明会の参加人数が劇的に増え、「内定者もすごく意欲的な集団だね」という評価をいただくまでに。今では、当初疑問視していた人たちも認めてくれています。

自分が守りたい想いを持つと人は強いものです。僕など、かつては会議に出ても、「自分の意見、言わないよね」と言われていた人間です。それが今では、社長にも意見、提案をぶつけています。

上司から目的も手段も提示されて、目の前の仕事をこなすだけでは、仕事は決して面白くなりません。僕は学生に「仕事は楽しいですか?」と聞かれると、「90%はつまらない」と答えます(笑)。だけど、自分自身がワクワクできる目的につながる何かがそこにあれば、地道でつまらなく見える仕事や辛い仕事にも意義が見出せるし、やる気が出て面白がれる。そう伝えたいのです。学生のみなさんにもぜひ、自分が守りたい強い想いを見つけてほしいですね。